滝口悠生「高架線」
定価
¥715
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出版社 講談社
すれ違いながら、
同じ場所に生きている
『高架線』は、都市の片隅にある高架線沿いの街を舞台に、 そこに暮らす人々の日常を静かに描き出した長篇小説である。 明確な事件や劇的な展開はない。 それぞれが別々の時間を生き、すれ違いながらも、 同じ風景を共有している人々の声が、少しずつ重なっていく。
会話や視線、沈黙の積み重ねによって立ち上がるのは、 都市に生きることの手触りそのものだ。 個人の内面に深く踏み込みすぎることなく、 しかし確かに人と人との関係がそこにあることを感じさせる。 読むほどに、街と人間の距離感が静かに浮かび上がる一冊である。
滝口悠生: 1982年生まれ。小説家。 日常の出来事や人間関係を繊細な筆致で描き、 都市や共同体のあり方を静かに問い続けている。 芥川賞をはじめ、数々の文学賞で高く評価されている。
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